読書アウトプット
書籍:書き出し小説
編:天久聖一
オリジナル小説の最初の書き出しのみが集められた本です。
川端康成『雪国』の「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」の部分です。
この冒頭の部分だけしか書かれていません。
それ以降は読者の想像力で小説を完成させるという異色な本です。
完成された小説がひとつの物語しか語り得ないのに対して、書き出し小説は読み手のイマジネーション次第で無限のストーリーを読み解くことができる。また、冒頭以外は読む必要がないので時間も大いに節約できます。
私がツボッたベスト3を紹介したいと思います。
第3位
並走する電車の女が、にらめっこをしかけてきた。
第2位
強盗の目を盗みボタンを押すと、天井のミラーボールがゆっくりと回り始めた。
同率2位
「いいね、これリビングに置きたい」彼が座ると、ソファーの脚が折れて売り場の外へ転がっていった。
第1位
モンスターペアレントは森の人気者だ。
う〜ん、どれも秀逸でニヤリ( ̄ー ̄)ときますね。
では。